「“日本酒”と“清酒”って、何が違うの?」
「ラベルに“清酒”って書いてあるけど、普通の日本酒と同じ?」
「初心者はどっちを選べばいいの?」
そんな疑問を持ったあなたへ、今回は**「日本酒」と「清酒」の違い**について、分かりやすく解説します。
実はこの2つ、ほぼ同じものを指しているけれど、“使い方”と“意味”にちょっとした違いがあるんです!
◆ 結論から言うと、「清酒」は“日本酒”の一種。でも違いはある!
まず先に、簡単にまとめておきましょう。
用語 | 意味 | 使われる場面 |
---|---|---|
日本酒 | お米から造った日本の伝統的な酒の総称 | 一般的な呼び名/会話/メニューなど |
清酒 | 法律的に定義された“日本酒の正式な分類名” | 酒税法やラベル表記で使用される言葉 |
つまり、
- 「清酒」は、日本酒の“法律上の名称”
- 「日本酒」は、日常会話などで使う“一般的な言い方”
というのが正解です。
◆ 「清酒」は酒税法で決められた呼び名
日本では、お酒に対する税金を管理するために、「酒税法」という法律があります。
この酒税法の中で、日本酒のことを正式に「清酒」と定義しているんです。
▼ 清酒の定義(ざっくり)
- 米・米こうじ・水を原料にして発酵させたお酒
- アルコール度数が22度未満
- 搾って澄んだ液体であること(=濁り酒やもろみではない)
この条件を満たしたものが、「清酒」として酒税の対象になります。
◆ 「日本酒」はもっと広い意味を持つ言葉
一方「日本酒」は、文化的・感覚的な呼び名として使われます。
一般消費者や観光客が「日本の伝統的なお酒」としてイメージする、あの“お米のお酒”全般を指しています。
たとえば…
- ラベル:清酒
- メニュー表:日本酒
- 酒蔵の看板:「日本酒○○」「地酒○○」
このように、法律用語としては「清酒」だけど、日常的には「日本酒」と呼ばれているんです。
◆ 清酒じゃない「日本酒」もある?
ここがちょっとややこしい部分。
たとえば、以下のような日本酒もありますが、酒税法上は「清酒」と見なされないこともあります。
- 【にごり酒】→ 搾りきってないため「清酒」とは呼べないことも
- 【どぶろく】→ 発泡・濁りタイプで「雑酒」扱い
- 【貴醸酒】→ 酒で酒を仕込んだ特殊製法 → 種類によっては清酒扱い外
- 【リキュール類(梅酒など)】→ 清酒に果実や糖類を加えているため別分類
つまり、「日本酒っぽいけど、清酒じゃない」ものも中には存在するということ。
ですが、**スーパーや酒屋で普通に「日本酒」として並んでいるもののほとんどは「清酒」**なので、安心してください。
◆ 初心者が選ぶときのポイント
初心者が「清酒」か「日本酒」かで迷う必要はありません。
なぜなら、どちらもほぼ同じものだから。
選ぶときのポイントはむしろこちらです:
✅ タイプを見る
- 「純米酒」…米と水だけで造られた、コクのあるタイプ
- 「吟醸酒」「大吟醸」…フルーティーで香り高く、初心者に人気
- 「本醸造酒」…やや辛口でキレのある味わい
✅ 飲み方を見る
- 冷酒向き/燗向き/食中酒など、ラベルに書いてあると親切
✅ ラベルをよく見る
- 「清酒」と書かれていれば、ちゃんとした酒税法に基づく日本酒です
◆ 「清酒」とラベルにあると、なぜ安心?
日本酒初心者にとって、「清酒」と書かれていることで次のような安心があります。
- ✔ 原料や製法がしっかりしている証
- ✔ 日本の酒税法の基準をクリアしている
- ✔ 酒蔵がまじめに造っている証拠
とくに安価な日本酒の中には、雑酒や醸造アルコールが多く含まれているものもあるため、「清酒」表示は品質のひとつの指標になるのです。
◆ まとめ|“呼び方の違い”を知れば、もっと楽しく選べる
日本酒とは? | 日本のお米から作られるお酒の総称(文化・日常用語) |
---|---|
清酒とは? | 酒税法で定義された、日本酒の正式な分類名 |
- ✅ 日本酒=広い意味の一般呼称
- ✅ 清酒=法律的な定義、ラベル表示に使われる
- ✅ ラベルに「清酒」とあれば、ちゃんとした日本酒!
- ✅ 初心者は「タイプ」と「味」で選ぶのがベスト
最初は難しそうに見える日本酒の世界。
でも、「あ、これは“清酒”って書いてあるから大丈夫だな」
そんな小さな知識が、あなたの選ぶ力をちょっとだけ強くしてくれます。
今日の晩酌、ラベルをちょっとのぞいてみませんか?🍶✨
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