「日本酒って米でできてるって聞いたけど、水も関係あるの?」
「“名水仕込み”って何が違うの?」
「日本酒と一緒に“和らぎ水”を飲むって聞いたけどどういう意味?」
そんな疑問を持っている初心者の方へ、今回は日本酒と「水」の関係について、やさしく解説します。
一見すると地味な存在の“水”ですが、実は日本酒の味わいを決めるとても大切な要素なんです。
◆ そもそも、日本酒の原材料って?
日本酒の原材料はとてもシンプル。
- 米(酒米)
- 米こうじ
- 水
- (+醸造アルコール ※一部の日本酒)
この中でも「水」は、なんと全体の約80%を占めるほどの存在感。
つまり、日本酒のほとんどは“水でできている”とも言えるんです。
◆ 美味しい日本酒は“水”で決まる?
答えは「YES」。
実際に、日本全国の有名な酒蔵は水が良い場所に立地していることがほとんど。
代表的な名水地と酒蔵の例:
地域 | 名水 | 有名な酒蔵 |
---|---|---|
兵庫県・灘 | 宮水 | 白鶴、剣菱、菊正宗など |
京都・伏見 | 伏水 | 月桂冠、黄桜、玉乃光など |
新潟 | 軟水の雪解け水 | 八海山、久保田など |
それぞれの水の性質が、お酒の味わいに大きな影響を与えます。
◆ 水の硬さで味が変わる?「硬水」と「軟水」
日本酒に使われる水は、大きく分けて2種類あります。
✔ 硬水(こうすい)=ミネラル豊富
- 酵母の働きが活発になり、発酵が進みやすい
- 出来上がる酒は「辛口でキレがある」
例:灘の酒(兵庫)は、キリッとした男前な味が特徴
✔ 軟水(なんすい)=まろやか
- ゆっくりと発酵するので、やわらかく繊細な酒質
- 出来上がる酒は「まろやかで口当たりが優しい」
例:伏見の酒(京都)は、女性にも人気のやさしい味
◆ 「仕込み水」ってなに?
仕込み水とは、その名の通り、日本酒を仕込むときに使われる水のことです。
- 蒸した米を冷ます
- 麹と混ぜる
- 酵母を発酵させる
- 最終的にアルコールを生成する
…という酒造りのすべての工程で水が使われるため、仕込み水の性質は日本酒の“性格”を決めると言っても過言ではありません。
酒蔵ごとに「地下水」や「湧水」「山の雪解け水」など、地元の水を使っているところが多く、これが地域ごとの味の個性にもつながっています。
◆ 飲むときも「水」が大事!? 和らぎ水(やわらぎみず)とは?
居酒屋や日本酒バーで、「お酒と一緒にお水もどうぞ」と言われたことはありませんか?
これは「和らぎ水(やわらぎみず)」と呼ばれる、日本酒と一緒に飲むお水のこと。
なぜ和らぎ水を飲むの?
- 口の中をリセットして、次の一杯を美味しく楽しめる
- アルコールの吸収をゆるやかにし、酔いすぎを防ぐ
- 悪酔い・二日酔いの予防になる
日本酒はアルコール度数が高め(14〜16度)なので、水と一緒に楽しむのが“通”の飲み方。
実際、多くの日本酒イベントや専門店では、お酒と一緒に「水」がセットで提供されます。
◆ おうち飲みでも「水」を味方にしよう
✔ 一緒にミネラルウォーターを用意しよう
硬度50〜100の中硬水がおすすめ。冷やしておくと◎
✔ 一杯ごとに水をはさむ
特に飲み比べをする日は、和らぎ水があると最後まで美味しく飲めます。
✔ 氷で薄めない!
日本酒は氷を入れて飲むと、風味が壊れてしまうことも。
その代わりに“和らぎ水”を活用しましょう。
◆ まとめ|水を知ると、日本酒はもっと面白くなる!
- ✅ 日本酒の約80%は「水」でできている
- ✅ 水の硬さ(硬水/軟水)で味わいが変わる
- ✅ 有名な酒蔵は名水の近くにある
- ✅ 飲むときも「和らぎ水」で美味しく&体にやさしく
- ✅ 自分に合う“水系”の日本酒を探すのも楽しい!
ちょっと地味だけど、めちゃくちゃ重要な「水」の話。
日本酒の背景にある“自然との調和”を知ると、お酒がぐっと身近になりますよ。
次に日本酒を飲むときは、ぜひ一緒に一杯の水も添えてみてください。
それだけで、日本酒時間がぐっと豊かになります🍶💧✨
コメントを残す