845アプリのダウンロードはこちら ※近日公開予定

日本酒の「原酒」とは?原酒をつくる流れ・味わい・旬の時期・特徴?

日本酒の種類には「原酒」があります。

名前を聞くと、何も加工していない純粋無垢で出来立てホヤホヤのお酒のイメージです。

原酒は贔屓の銘柄のオリジナルな味わいを知りたい方に特に好まれています。

では、原酒とは一体どんなお酒なのでしょうか。

今回は、日本酒の「原酒」とは・原酒をつくる流れ・味わい・旬の時期・特徴について、どこよりもわかりやすくご紹介します。

「原酒」とは何か?

原酒とは上槽後に、加水をしてアルコール度数を調整していない清酒のことです。

原酒の読み方は「げんしゅ」と読みます。

簡単にいうと原酒とは「もろみ」を搾った後に一度も水を加えずに、アルコール度数を下げていないお酒のことです。

加水されていないすべてのお酒を原酒といいます。

1⃣上槽とは?

上槽(じょうそう)とは「もろみ」を搾って、原酒と酒粕(さけかす)に分ける工程のことをいいます。

2⃣清酒とは?

清酒とは日本国内の材料を使って、日本国内でつくられた日本酒のことです。

3⃣加水とは?

加水とは、搾りたての原酒のアルコール度数や味わいのバランスを調整するために水を加える工程のことです。

加水は別名「割り水(わりみず)」ともいいます。

「原酒」をつくる流れ

こちらでは原酒をつくる流れをわかりやすくご紹介します。

❶精米(お米を削ること)

❷洗米(お米を洗うこと)

❸浸漬(お米を水に漬けること)

❹蒸米(お米を蒸すこと)

❺製麹(米麴をつくること)

❻酒母づくり

❼もろみづくり

❽発酵(もろみを発酵させること)

❾上槽(もろみを搾り、原酒と酒粕に分けること)

「上槽」の工程が終わったお酒が「無濾過生原酒」です。

またその後「1回目の火入れ」「貯蔵」「2回目の火入れ」「瓶詰」を経て「原酒」になります。

ただし火入れをしていることから「生」ではなくなり、ただの「原酒」になります。

「原酒」の発売はいつからか?

日本で原酒が発売されたのは昭和47年(1972年)に、北越後の新発田の酒蔵「菊水酒造」が発売した「ふなぐち」です。

「ふなぐち」は日本で初めてアルミ缶入りの「生原酒」として発売されました。

「ふなぐち」以前の生原酒は酒蔵の蔵人しか飲むことができなかったまぼろしの酒といわれていました。

菊水酒造はこの生原酒を製品化し、多くのひとたちにも生原酒の美味しさを届けたいということで「ふなぐち」をつくります。

ここから原酒をお客に売ることができるという考えが酒造メーカーに広がり現在の原酒人気につながっています。

生原酒とは加水・濾過・火入れをしていない原酒のことです。

「原酒」が美味いといわれる理由

原酒が美味しいといわれる理由は、搾りたてのホヤホヤで、しかも人が手を加えていない生まれたままのお酒だからです。

原酒は若く、フレッシュな飲みごたえです。

「原酒」と「一般的な清酒」との違い

原酒と一般的な清酒との違いは「水」を入れるか、入れないかだけです。

水を加えると「清酒」になり、水を加えないと「原酒」になります。

「原酒」の味わいとは?

原酒の味わいはガツンとパンチがあり、アタック感が強く、濃淳な味わいです。

口に入れた途端「ドン!」と重いインパクトが伝わります。

イメージ的にはウィスキーや焼酎をストレートで飲むような感じです。

「原酒」のアルコール度数とは?

原酒のアルコール度数は18〜20度くらいです。

加水をし一般的な清酒になると15〜16度前後になります。

「原酒」の香りとは?

原酒の香りとは新米の持つ甘い香り、麹の香りが強く感じられます。

酵母の種類によってはフルーティーな香り、パンのような香ばしい香りがすることがあります。

またアルコール度数が高いので、強くアルコールの香りを感じるかもしれません。

「原酒」の旬とは?

原酒の旬は真冬から春先にかけてといわれています。

出荷は各酒蔵によって異なり、11月から翌年の3月頃にかけておこなわれます。

「原酒」の特徴

こちらでは原酒の特徴についてご紹介します。

❶販売用の酒ではなかった

もともと原酒は販売用のお酒ではありませんでした。

原酒はもろみを搾った後に、火入れして、そのまま出荷シーズンまで酒蔵で貯蔵していたお酒です。

そのため蔵人だけが飲むことができていました。

その後「ふなぐち」が販売されて大ヒットしたことから、各酒蔵も原酒を販売するようになります。

❷原酒は日本酒だけにある概念

日本酒の他にも世界にはワインやビールなどの醸造酒があります。

ただし「原酒」という概念があるのは日本酒だけです。

なぜならその他の醸造酒は搾った後に加水するという発想がありません。

すべて原酒のままで出荷されています。

つまり日本酒だけ、原酒に水を加えるという特殊なつくり方をしているのです。

❸現在は主に「限定酒」として売られている

基本的に原酒は年中飲むことができます。

その理由は貯蔵中の酒のほとんどが原酒だからです。

そのため蔵元は特別感、プレミアム感を出すために「季節限定」や「蔵だし」などのキャッチコピーを付けて売っています。

まとめ

今回は、日本酒の「原酒」とは・原酒をつくる流れ・味わい・旬の時期・特徴についてご紹介しました。

原酒は銘柄のコアファンには大人気のお酒です。

人気がある銘柄になると、限定品なので発売した途端完売するほどです。

まだ原酒を飲んだことがない方は、ぜひ一度原酒を飲んでみることをおすすめします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です