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日本酒の「酒米」とは何か?食用米とは何が違う?

日本酒づくりに欠かせないお米が「酒米」です。

パッと見は普通のお米と変わりがありません。

ところが酒米は普通のお米とは真逆の特徴を持ったお米です。

では、酒米とは一体どんなお米なのでしょうか。

今回は、日本酒の「酒米」とは何かについて、どこよりもわかりやすくご紹介します。

酒米とは何か?

酒米とは、日本酒をつくるために品種改良されてつくられたお米のことです。

酒米の読み方は「さかまい」と読みます。

1951年以降は正式名称として「酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)」と呼ばれるようになりました。

またその他にも「醸造用玄米(じょうぞうようげんまい)」「心白米(しんぱくまい)」とも呼ばれます。

酒米と食用米は何が違うのか?

酒米と食用米は全然違うお米です。

見た目は同じお米ですが、何から何までまったく違った特徴を持っています。

こちらでは酒米と食用米のいくつかの違いについて簡単にご紹介します。

1⃣酒米はお酒をつくるための専用のお米で、食用米はご飯にして食べるための専用のお米である

2⃣日本の酒米の歴史は明治時代から、食用米の歴史は約3,000年前くらいからである

3⃣酒米は大きく、食用米は小さいお米である

4⃣酒米は「心白」があるが、食用米は「心白」がないお米である

5⃣酒米は醸造適性があるが、食用米は醸造適性は低いお米である

日本酒づくりに向いている「酒米」の特徴とは?

こちらでは日本酒づくりに向いている酒米の特徴についてわかりやすくご紹介します。

米粒が大きい

日本酒づくりに向いている酒米には米粒が大きいという特徴があります。

具体的には酒米の重さは1000粒当たり25〜30gもあります。

それに対し食用米は1000粒当たり25g以下しかありません。

酒米と食用米を並べて比べると一目で大きさの違いがわかります。

精米で砕けにくい

日本酒づくりに向いている酒米には精米で砕けにくい特徴があります。

精米中はお米を高温で削ります。

食用米は硬いので砕けやすいです。

それに対し酒米は粘度が高いので、削ってもなかなか砕けません。

ところで精米で砕けにくい特徴が日本酒づくりに不可欠です。

その理由は最低でも日本酒は精米歩合70%以上だからです。

大吟醸酒になると、精米歩合は50以下になります。

また有名な「獺祭」などは精米歩合23%なので77%も削ることになります。

そうなると硬い食用米ではお米が砕けてもちません。

心白ができやすい

日本酒づくりに向いている酒米には心白ができやすい特徴があります。

心白とはお米の中心部にある白い部分のことです。

心白ができる原因はでんぷんの中に「隙間」ができることで、光が差した時に屈折して雲って見えるからです。

酒米は食用米に比べて心白ができやすい特徴があります。

また心白があることで、日本酒づくりに適しています。

心白が日本酒づくりに必要な理由は、内部に心白のような「隙間」があると、麹菌の菌糸が米粒の中心部に浸透しやすくなり、より「糖化」がすすむからです。

もし食用米のように心白がないと、なかなか糖化がすすまないので、次の段階の「発酵」にすすむことができず日本酒づくりが難航します。

タンパク質・脂肪分が少ない

日本酒づくりに向いている酒米にはタンパク質・脂肪分が少ない特徴があります。

日本酒づくりにタンパク質・脂肪分は大敵です。

その理由はタンパク質や脂肪分は「雑味・苦味」の原因になるからです。

通常お米は、外側ほどタンパク質・脂肪分が多く含まれています。

そのため上質な味わいや香りを極める大吟醸などは雑味・苦味を極力出さないように精米歩合35〜50%になるように削ります。

結果もともと食用米に比べるとタンパク質・脂肪分が少ない酒米は日本酒づくりに好まれるということです。

外硬内軟性が高い

日本酒づくりに向いている酒米には外硬内軟性が高い特徴があります。

外硬内軟性が高いとは、外側が硬く、内側が柔らかいお米のことです。

日本酒づくりに外硬内軟性が高いお米が良い理由は、お米の内部が麹菌の菌糸が内部に食い込みやすくなるからです。

またお米の外側が硬いと、お米同士がくっつきにくくなり麹菌の繁殖を促進するからです。

ちなみに食用米は、外硬内軟性が低いので、ちょうど真逆のことが起こり、日本酒づくりを阻害します。

酒米の生産量の割合比較

こちらでは酒米の生産量の割合比較をご紹介します。

〇酒米の生産量の割合比較

順位・酒米名称割合(%)
❶山田錦32%
❷五百万石30%
❸美山錦8%
❹雄町2%
❹出羽燦々2%
❹ひとごこち2%
❹秋田酒こまち2%
❹吟風2%
❺八反錦1%
❺越淡麗1%
❻その他18%

まとめ

今回は、日本酒の「酒米」とは何かについてご紹介しました。

酒米は日本酒づくりには欠かせないもっとも大事な主原料です。

現在は日本各地で120品種以上が栽培されるようになりました。

ところで日本酒は酒米の種類によって味わいは大きく異なります。

ぜひ、この機会にいろんな酒米でつくられた日本酒をお試しになってみてはいかがでしょうか。

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