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「地酒」とは何か?日本酒との違い・地酒ブーム・クラフトサケブーム

居酒屋で「各地の地酒取りそろえています!」という貼り紙を見たことがありませんか。

「地酒」と聞くと、何となく大手酒造メーカーがつくるお酒にくらべて、美味しそうなイメージがあります。

では、実際地酒は日本酒と一体何が違うのでしょうか。

今回は「地酒」とは何か・日本酒との違い・地酒ブーム・クラフトサケブームについて、どこよりもわかりやすくご紹介します。

そもそも「地酒」とは何か?

地酒とは、その土地でつくられているお酒のことです。

地酒の読み方は「じざけ」と読みます。

また地酒は「田舎酒」「地方の酒」「地廻りの酒」「郷土の酒」「ふるさとの酒」「里の酒」などと呼ばれてきました。

一般的に地酒とは、その土地の蔵元がその土地の原料を使って、その土地の住人たちの間で消費されるお酒ということです。

一言でいうと地酒とは「地産地消」型のお酒のことです。

ただし地酒には明確な定義はありません。

「地酒」と「日本酒」の違いとは?

地酒とは一言でいうと、地産地消型のお酒のことです。

日本酒とは一言でいうと、日本産の原料を使い、日本国内で醸造したお酒のことです。

日本酒の定義は次の通りです。

1⃣清酒であること

2⃣原料に日本産の米・米麹・水を使っていること

3⃣3つの原料を使って日本国内でつくっていること

これら3つの条件を満たしたお酒は日本酒と名乗ることができます。

またその地酒が日本酒の製法・定義でつくられていれば、その地酒は日本酒の一種ということがいえます。

一般的な意味での「地酒」とはどんなお酒か?

一般的な意味での地酒とは、大手酒造メーカー産以外の日本酒、兵庫県の灘や京都府の伏見以外でつくられた日本酒のことです。

もともと江戸時代の頃の酒づくりの中心地は灘や伏見でした。

もちろん灘や伏見以外の地域でも昔から酒づくりはやっていました。

ただし全国的には知名度・流通量が小さく、グレード的にはランクが低い酒として扱われてきたといわれています。

ここから本場の酒処以外の地域でつくられるお酒はすべてまとめて地酒と呼ばれるようになりました。

まとめると、一般的な意味での地酒とは大手の介入を受けず、伝統的な地域以外でつくられた日本酒を地酒と呼ぶことができます。

日本酒以外にどんなお酒が「地酒」と呼ばれているのか?

地酒というと日本酒のイメージがありますが、地酒は日本酒だけとは限りません。

さまざまなお酒のジャンルで地酒と呼ばれるものがあります。

主な地酒のジャンル・銘柄は次の通りです。

1⃣ビール

代表的な地酒ビールの銘柄は銀河高原ビールの「小麦のビール」、コエドブルワリーの「コエドビール」などです。

2⃣ワイン

代表的な地酒ワインの銘柄は紫波フルーツパークの「紫波メルロー」、 太田酒造の「浅柄野 シャルドネ」などです。

3⃣ウィスキー

代表的な地酒ウィスキーの銘柄は本坊酒造の「マルスウイスキー エクストラ」、 若鶴酒造の「サンシャイン ウイスキー」などです。

4⃣焼酎

代表的な地酒焼酎の銘柄は柳田酒造の「山田錦千本桜 熟成紅はるか」、佐藤酒造の「佐藤 麦」などです。

「地酒」が話題になっている理由

日本酒業界で地酒が話題になっている理由は、かつて何度か訪れた地酒ブームの影響です。

地酒という言葉が初めて表舞台に登場したのは1968年に発刊された読売新聞の特注記事からです。

ここから第一次地酒ブーム、第二次地酒ブームが起こります。

❶第一次地酒ブーム

第一次地酒ブームが起こったきっかけは1970年頃から始まった国鉄の「ディスカバー・ジャパン」キャンペーンの影響です。

第一次地酒ブームを引っ張ったのは新潟の越乃寒梅・雪中梅、宮城の浦霞、その他秋田や広島の地酒たちです。

ちなみに1973年(昭和48年)は日本酒の消費量の全盛期でした。

日本酒の生産量が1,000万石(180万キロリットル)に達し、酒蔵の数も3,300蔵を超えていました。

そのためある意味地酒の全盛期ともいえます。

❷第二次地酒ブーム

第二次地酒ブームが起こったのは1980年頃からです。

第二次地酒ブームが起こったきっかけは次の2点です。

1⃣大手酒造メーカーのお酒に飽きた人たちが地方の酒蔵で好みの地酒を見つけたから

2⃣大吟醸が登場したことで大人気になり地酒・日本酒ブームの後押しをしたから

ここから地方の酒蔵でつくられた本格志向の地酒に注目が集まることになります。

「地酒」から「クラフトサケ」ブームへ

最近は、クラフトビールやクラフトワインの影響で「クラフトサケ」ブームが起こりつつあります。

きっかけはクラフトビールブームの人気です。

1994年に酒税法が改正されたことで、小規模事業者がビール事業に乗り出し、日本各地で新しいブリュワリーが登場し、多くの地ビールが誕生しました。

ここからこれまで地ビールをつくっていたブリュワリーが、日本酒をつくり始め「クラフトサケ」と呼ばれるようになります。

ちなみにこれまでの地酒との違いは、主原料と製造方法は日本酒と同じですが、これまで使ったことがない「副原料」を使うことでこれまでの地酒とは大きく異なっています。

まとめ

今回は「地酒」とは何か・日本酒との違い・地酒ブーム・クラフトサケブームについてご紹介しました。

地酒は大昔からあったお酒です。

ただしほぼ地産地消だったことから、他の地域の人たちからはまったく知られていませんでした。

現在はネット社会であることから、だれでも好みの地酒を簡単に探せるようになりました。

ぜひ、あなた好みの地酒を探してみてはいかがでしょうか。

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